原状回復や清掃の手配は、賃貸管理の実務の中で日常的に発生する業務のひとつです。
多くの場合、作業そのものは専門業者に依頼しますが、
管理会社としては
・工事内容の妥当性
・費用の説明
・オーナーへの報告
といった判断や整理を行う立場になります。
そのため現場では、
「いい業者いませんか?」
と聞かれることもあります。
ただ、私たち自身が特定の業者をご紹介する立場ではありません。
一方で、現場を見てきた中で
「ここが整理されていると管理として判断しやすい」
と感じるポイントはいくつかあります。
今回は、業者選びの正解というより、
管理の立場で判断しやすくなる視点として、
普段見ている点を整理してみます。
原状回復の見積でまず見るところ
原状回復の見積を見るとき、まず確認するのは
作業内容の整理のされ方です。
例えば次のような点です。
・作業内容が大まかすぎないか
・一式表記が多くなりすぎていないか
もちろん、細かく書けば良いというわけではありません。
ただ、
何をどの範囲で直すのかが読み取れない見積は、
管理側として説明がしづらくなることがあります。
管理業務では、
・オーナーへの説明
・社内共有
・入居者対応
など、現場を見ていない人に内容を伝える場面が多くあります。
そのため、
作業内容がある程度整理されているかどうかは、
管理として意外と重要なポイントになります。
現場状況を共有できる形になっているか
もう一つ見ているのが、
現場の状況が共有できる形になっているかどうかです。
具体的には、
・写真で説明できる内容か
・口頭説明だけになっていないか
といった点です。
管理業務では、
すべての担当者が現場を見るわけではありません。
そのため、
・写真で状況が確認できる
・補修や交換の理由が整理されている
といった形になっていると、
判断や説明がかなりスムーズになります。
現場の情報が整理されているかどうかは、
実務上の負担にも大きく関わってきます。
補修という選択肢が見えているか
原状回復では、
張替えや交換が前提になることも少なくありません。
ただ現場を見ていると、
補修で対応できるケースも意外と多くあります。
例えば、
・クロスの小さな破れ
・家具による擦れ
・部分的な汚れ
こうしたものは、
補修で十分対応できる場合もあります。
管理の立場では、
・どこまで補修で対応できるのか
・どこから交換が必要なのか
この整理が見えていると、
原状回復のコストコントロールがしやすくなります。
費用面だけでなく、
オーナーへの説明の面でも整理しやすくなる部分です。
「どこまで補修でいけるか」の判断基準が明確であれば、無駄なコストを抑えられるだけでなく、オーナー様へも自信を持って提案できます。
結局のところ、管理会社が求めているのは「丸投げできる業者」ではなく、「一緒に最適な着地点を探れるパートナー」なのだと、現場を通して日々感じています。

品川区で清掃会社と不動産管理会社を運営しています。日本FP協会にも所属しています。共用部清掃では高圧洗浄を担当しています。宅地建物取引士、消防設備士4類(自動火災報知機)、5類(避難器具)、6類(消火器)登録済みです。

